(優side)
彼女と暮らし始めてからちょうど1週間が経った。
あいかわらず名前不明。
そして、特別な用がない限り話さない・・・
俺は、そろそろ限界かもしれない....
「なぁ?」
「・・・・はぃ?」
少し怯える彼女の腕を掴んだ。
細く、白い腕。
「いい加減、名前ぐらい教えて。」
「いやっあたしは知らない人に「もう聞き飽きた」
俺が名前を聞くとなぜか教えてくれない彼女。
意味不明・・・。
「それに、もう知らない人じゃないだろ?一緒に住んでるんだから。」
「・・・・・。たしかにそうですね。」
逃げる気がなさそうな彼女の腕を離した。
「じゃあ、ちょっと遅いけど自己紹介しよっか。」
「はい。」
ソファーに2人で座って向き合う。
人1人分は空いたまま。
「言ったと思うけど、俺は新堂優。
蘭禅高校の1年。」
「あたしは・・・・・。」
はぁ・・・。やっと聞ける、この子の名前。
「坂口 梨於(リオ)って名前。」
「リオ?」
「坂口でいいから。」
「わかった。りーって呼ぶ。」
「えっ?」
「いいだろ?他人行儀イヤなんだよ。」
「・・・・・うん。」
何言ってんだろ。
別に名前で呼びたいわけじゃねぇのに。
ただ、これ以上溝が深めるのは嫌だっておもったんだ。


