キミと恋の途中


「新堂くん、これ持って先生に渡してね。次は体育館だから。」

保健室のおばちゃんに男子の名簿が書かれてあるボードを渡された。


チッ身体測定の次は視力検査かよ。めんどくせぇ。

ドンッ

「優~!」
「うっわ・・・。」

おもいっきし背中を叩かれた。誰だよ!?

「うわー。優、保健委員なの?似合ってないね~。」

ケラケラ笑いながら俺を見上げてくる。

「好きでやってんじゃねぇよ。」

俺はしがみついてくる未麗を引き離した。

「み~れいっ!!早く!!」
「はーい!またねっ優☆」

あいつ・・・。幼なじみじゃなかったらもっとヒドく扱えたのに。


トントン

今度は誰だよ(怒)

「・・・・。陸斗?」
「未麗ちゃん、可愛いよな~・・・。」
「は?」

俺の肩に腕を組みながら未麗の後姿をジッと見つめている。


「未麗ちゃんのアド聞いといてよ。」
至近距離で笑いながら俺につぶやく。

「・・・・どこがいいの?あんなヤツ。」
「どこがって・・・。全て?ってか学年で1番なんじゃね?あの可愛さ。」

理解できない・・・。
俺は陸斗の腕を払ってまた歩き始めた。