俺は 言いたいことだけ言って、携帯を床に投げ捨てた。


(カーペットだから 壊れる心配はない。)



「悠っ!勝手なことせんといてよっ」

「……」

「とりあえず離せ馬鹿!」


俺から離れようと、俺の胸を叩く雨美。

そんなのお構いなしに、もっとキツく抱き締めた。


(細い腕で叩かれようが、か弱い声で馬鹿とか言われようが、痛くも痒くもない。)




「…雨美、最近 嘘吐きやんな」


「え…?」


「陽くんだっけ? 今日も一緒やったんやろ?」


「ちがっ、それは…っ」


あ゙ー。
なにがちゃうねん。


「ぅわっ」


「言えよ…」


いつの間にか俺は 雨美をベッドに押し倒していた。