*―*―*―*

「ったく、お前は何回言えば分かるんだ…」

よしあきは髪の少ない頭をかかえる。


あの後教室を出ろと言われたが、すぐにチャイムが鳴った為、そのまま先生について行く形で職員室に入った。


「す、すみません…」

「それ何回も聞いた」


「え、あっ、ごめんなさい」

「それも」



…よし、思い切ってアレをやってみよう。






「ごめんちゃーい(>ω<)テヘッ」


「ブッ!!」

真面目がだめなら、と
おちゃらけてみた。


周りの先生や生徒が、クスクス笑ってる。


「柳さんまた怒られてる~」
「またあいつか~」



お、これは許してくれるんじゃね?



…と思ったが。






「っざけんな!!!」ガッ

「ぅあだっ」


よしあきは、分厚い辞書の角であたしの頭に一撃。

変な声が出てしまった。

そのおかげで、さっきより笑われてしまった。




「ふふふ、」

「先生、あの人面白いっすね。誰ですか?」

「1-Aの柳さん。授業中よく寝るのよー。静かだからいいんだけどね」


なーんて会話が聞こえてくる。



「じゃあ、なんて謝ればいいん!?」

あたしは先生の机を叩いた。

「お前の得意技は逆ギレか!」


「…なぁもう帰ってええ?お腹すいてん」←聞いてない

「はぁー…。 もうどこにでも行け」

帰れ帰れ、と手をヒラヒラさせた。


「ほんまに!? んじゃっ♪」

あたしは、とびっきりの笑顔で手を振った。



「明日は寝んなよ!!!」

「多分ね~♪ …失礼しましたー」


職員室を出る。
3歩だけ歩いて止まる。

そして足は屋上に向かって走り出した。