カバンに携帯、メイクポーチ、ティッシュにハンカチ、飴ちゃんポーチ、手帳…。

中のちいさなポケットに絆創膏とリップをいれて、と。



「あれっ、今日どっか出かけるの?」


ドアからひょこっと顔を出す優大兄。


「うんっ、吏彩と水着買いにいk…、あっ財布いれてない!!」


引き出しの1番上を引っ張って、見つけた財布をカバンにつっこむ。



「い、忙しそうやな…。」



「ゆっ優大兄、これとこれどっちがいいと思う!?」


右は赤いハートの長いネックレス、左は鍵のモチーフのペンダント。


「天使のやつつけてるからつけんでm「どっちがいい!?」


「…こっち」


「ありがとっ!」


…優大兄は左を指さした。

だから、右に持ってたネックレスを元の位置に戻した。


部屋を出てすぐ左にある玄関。


「いってきます!!鍵持っていかないからね!!」


ターコイズのついた1500円のサンダルを履く。



「それと、このネックレスはあたしの体の一部なの!」

赤いハートをもった天使のネックレスを指差す。


「…はいはい。もう分かったから。時間大丈夫なの?」


時計は12時25分をさしている。

「やっばい!いってくるね!」


「いってらっしゃーい。」