もしかしたら、私の持っていた脇差はその『出雲』と言う人のものかもしれない。
もしかしたら・・・『出雲』と言う人は私と双子なのかもしれない。
そうだったら・・・わたしの知らない10歳までの記憶を知る、手がかりになるかもしれない・・・!!
空音はどんどんと『もしかしたら』という仮定で自分の中の妄想を進めていく。
「あ、あの!その、『出雲』って方に会わせてもらえませんか?会うのが難しかったら、居場所を教えていただくだけでも構いません!」
期待に胸を膨らませ、空音は意気揚々と藤堂に話し掛けた。
「出雲の・・・?駄目、会えない。」
「なんでですか?!」
「生きている人は死んじゃった人には会えない。そうでしょ?」
藤堂は、笑顔のまま言い放つ。
「・・・ど、どういう意味、ですか・・・」
「ん、そのまんまの意味だよ?」



