「ん・・・」
畳で寝ている空音が、寝返りをうつ。
それをただ冷たい目で見ていた藤堂が、優しい目へと変える。
「・・・本当に出雲みたいだな・・・」
・・・でも、出雲は生きているわけない。
そう呟くと藤堂はゆっくりと空音のサラサラとした前髪を撫でた。
これからこの少女に起きることを思うと、胸が痛んだ。
きっと土方は、傷が残らない程度に拷問を行うだろう。
「・・・そ、ぅじろ・・・」
「・・・・!!なんでその名前・・・」
藤堂は瞬時に触っていた前髪から手を離し、目を見開く。
惣次郎とは、沖田総司の幼名。
知っているのは、昔から一緒にいた試衛館の幹部たちぐらいだ。
長州にいるはずの少女が、知っているはずがない。
それなのに・・・何故?



