新撰組屯所
「土方さん、この女子、どうすんの?まさか拷問するわけじゃあないよね?」
無造作に畳に寝ている空音を横目に、額に包帯を巻いた藤堂が、土方を見る。
「…あぁ、得られる情報が無ければ打ち首にでもしようと思ったんだけどな。山崎にこいつのこと調べさせるといろいろ出てきやがった。」
「…拷問した後に打ち首って……」
呟く藤堂を無視して土方は言葉を続ける。
「こいつは、長州の重要人物にだぁいじに大事に育てられたお姫様だ。下手に手ぇだしゃ長州の全精力を掛けて新撰組を潰そうとするだろう。
2、30人ならまだしも、その倍で来られちゃたまらねぇ。」
土方はふぅ、と深い深いため息を吐き出した。
「ましてや逃がしたりなんぞしたら人質を逃がすのと一緒だ。」
意味をようやく理解した藤堂は、土方と同じようにため息を吐く。
「…馬鹿だね。」
「るせぇ。…はぁ、面倒な奴連れてきたもんだ。」



