「さ、屋敷へ戻ろう。それと僕の性格・・・バラしたら絞め殺すからね。」



「・・・」



とてもさわやかに笑う薫くんの後ろは真っ黒だったと思う。



「ていうかなんで私のこと嫌いなのに殺さないの?バラす前に殺せばいいのに・・・。」



「・・・。バラすの?」


「いや、そういう意味じゃなくって・・・」


「まぁ、簡単に香織が悲しむからかな。香織のためならなんだってする。それが例え君を護ることだとしても。」



「もし死ねと言われても?」


「香織が望むのなら・・・ね。でも、香織を見守れなくなるのは少しさびしいかな。」



「そう・・なんだ。」



「質問はここまで。答えてあげたの感謝してよね。別に好意を抱いているワケじゃない。勘違いしないでよ。」



「しないって。」