自然と男二人組の視線から逃れるように路地裏へと入り込んでいく。 ただひたすら後ろも振り返らず走って、どんどん知らない道に入っていく。 しかし、気付いたときにはもう遅い。 「あれ・・・ここどこ?」 道は恐ろしく複雑に、そしてわかりにくくなっていた。 空音は自分の方向音痴を恨みながら、ゆっくりと道を確かめながら歩いていく。 しかし。 「どこ行っても同じ道歩いてる気がするよ・・・」 一向に『都』独特の賑やかな声は聞こえてはこず、余計に奥深くへと進んでいく気がしてならなかった。