・京の都・




「ほぁぁ、人がいっぱいいるねぇ・・」



高杉と栄太郎の背中を見失わないように必死で歩く。



「ほー。早くあるかねぇと置いていくぞ」


「え、待って!!」



もともと歩幅の違いがあるため、折角追いついても、また離れてしまう。




「ああもう、なんでこんなに身長が低いかな・・・!!」



自分の身長の低さを恨みながらも、小走りでさらに開いた距離を縮めていく。







「平助ー!こっちです!!ここらへんにあるらしいですよー!!!!」


「待ってよ!!ていうか引きずらないでくれる?!自分で歩けるから!!」







特に珍しくもない声が、空音の耳に入る。



「・・・?」



いつもなら聞き流す、都のにぎやかな声たち。
だが、今は何故か耳に入ってくる。