「では、下がってもよいぞ。」 「はい。」 空音は部屋から出て行った。 桂は、懐からゆっくりと脇差を取りだした。 決して高価ではないものの、扱いがいいため傷ひとつない。 そして刀身には 『早瀬 出雲』 そう彫ってあった。