「あ、それよりも、ここどこ?それとなんで栄太郎さんたちがいるの?京にいるんじゃ・・・?」
先ほどまで抱き着いていた栄太郎から離れ、まわりを見渡して首を傾げる。
「ああ。小五郎が予定よりも早く来て、何事かと思えば空音が気を失っててさ。」
「え?え?」
「晋作は説明力ないよね。」
「うるせぇ。」
栄太郎がわざとらしく首をすくめ、溜息をつく。
「まぁ、俺が説明してあげるよ」
栄太郎の説明によると。
桂は倒れた空音を見て、戸惑った。
何をすればいいのかわからず、とりあえず駕籠を呼んで京までひとっ走りしてきて、俺たち(栄太郎や高杉)に助けを求めてきた。
「普通ならどっかの町医者につきだしゃいいだろが。」
高杉はあきれ気味で言った。
「そんなことは頭になかったのだ。まぁ結果的に空音が目を覚ましたのでよいではないか。」
桂は顔をそらせ、赤くなった顔を隠した。
「小五郎はドジだからね。空音も小五郎に似たのかな?」
「な!!私ドジじゃありません!!」
笑顔で言う栄太郎に素早く空音は反論した。
「あ、そうだ。空音に渡したいものがあるんだ。」
「え?」
栄太郎は懐から簪をとりだした。
花柄の、鈴がついたかわいらしい簪。
「うわ、可愛い・・・!!」
「あげるよ。」
「え!!いいんですかっ!」
栄太郎から貰った簪を、すぐに頭につけた。
「うん。似合う。」



