元治元年5月19日とある旅館。




「空音、京の町へ行かないか。」




桂小五郎のこの一言で、空音(ソラネ)の人生は大きく変わる。






「京・・・?」




「そうだ。京だ。興味はないかね?」



「いえ!一度行ってみたいと思っていたのです!!ぜひ、連れて行ってくれませぬか!!」



桂は顔を綻ばせ、嬉しそうに言う。



「そうか。京には栄太郎もいるぞ。また挨拶にいくといい。明日の朝、京へと向かう駕籠を手配してある。荷物をまとめておくといい。」



「はい!!!」