【ごめんなさい。】




まただ。どこかで聞いたような懐かしい女の人の声。
暖かで、どこか憂いに満ちた声。



最近はよく頻繁に聞こえてくる。
これはもう珍しいことではない。
1日に何回聞いたか、数えるのも面倒だ。





【ごめんなさい。】




ほら、まただ。最近はとても頻繁。
そんなに謝っているのなら・・・許してやればいい。



その声を聴くたびにいつもそう思う。







【ごめんなさい】【ごめンなサい】【ゴメんなさイ】
【ごめ・・なさい】



たまに嗚咽のまじる『ごめんなさい』はとても不気味だ。







・・・そう思うのは、姿が見えないから?