ぱち。
目が覚める。
いつもとは違う部屋で、今まで起きたことがすべて現実だと思い知らされた。





「目が覚めた?」



声がした方を見る。




「藤堂…さん?」




藤堂は苦笑する。




「3日間もよく眠れたものだね。もう3日間は寝なくていいんじゃない?」



「……3日間も寝ていたんですか?」




「うん。良い夢だった?」



「夢…?」




思い出せない。
永く寝ていた感覚はあるものの、肝心の夢の内容は思い出せなかった。




………何か大事な夢だった気がする。