何年か前。




私は、君に連れられて、ここに来た。




一人で散歩してた。



暇だから。





浪士から見れば、幼く、非力で、上質な着物を着ている。



絶好のカモだったのかもしれない。


まぁ、否定しない。



実際間違ってはいないから。


私は幼く、非力でなにもできない。


だから。


「いやっ!離して!」



なすすべもなくうろたえることしかできない。