「駄目です!暴れないでください!!」



「嫌!いやああ!!離してよ!そうじろーは何も知らないくせに!!何も、わからないくせに!!」




言い終わって、そうじろーと目を合わせる。
そうじろーは、すごく悲しそうな顔をしていた。
胸が、ズキンと痛んだ。



・・・川の流れる音が、すごく五月蠅い。




「なにを今更・・・。
知らないのは当たり前じゃないですか。
わからないのも、当たり前じゃないのですか?
人はそんなうまくできていません。
だから、努力するんです。
だから、出雲のことを・・・知ろうと、わかろうと・・・。
それさえも、許してはくれないのですか・・?」





「・・・違うよ・・・」




違うんだ。
そうじゃない。




「私のせいで、死んだ人がいるのに・・・、忘れる?
一生忘れなくても・・・自分だけが幸せに暮らすの?
無理だよ・・・そんなの。」





「それが本音ですか?」



「え・・・?」