想像していた痛みは訪れず、ただ背中のみが痛かった。 視線を上へと上げる。 視界が血の色のように赤く染まる。 やだ。 なんで、庇うの。 死なないで。空姉さん。やだ。 「い、やぁあぁああぁ!」 ゆっくりと空姉さんが倒れる。 「い、ずも…あなたは、生き、て…」 「や、やだよ!死なないで。死なないで、空姉さん!嫌、」 浪士が無言で刀を振り上げる。 私はぎゅっと目を固く閉じた。 「何をしているのですか?」 誰の言葉か分からないくらい、意識があやふやとしていた。 そこから意識は途絶えていた。