「打ち合わせ終わったぞ!」


ヤバ……すっかり忘れてた


「お前をデビューさせるのはまだまだ先になるな」



ニヤっと笑った社長に嫌気がさす



コイツは私をデビューさせると言って契約させたが実際は



私をデビューさせる気なんてないんだ



曲を作らせるだけ作らせ
奪うんだ




去って行く社長の後ろ姿をキッと睨んだ



「お前スタープロダクションのところに所属してるんだ」


「……だから何ですか?」


「あんまりいい噂聞かねぇよな」



永久が冬哉から借りたお金で缶コーヒーを飲みながら近づいて来た