自殺。



少年は自殺をしようとしていた。

屋上には冷たい風が吹き、空には鴉が飛び交っている。






少年は虐めを受けていた。
家庭が裕福で、優遇されていたから。




…俺が悪いんじゃ、ないのに。




「あ、おい王子様、何してんの?」
「え、まさか自殺ー?」



屋上にやってきたクラスメイトが俺を見つけて笑い始めた。


「あいつに自殺する勇気あるわけないだろっww」




ある…
俺は、俺は弱い人間なんかじゃない…!!



…そう言い聞かせて


俺は屋上から飛び降りた。