『高田先生、高田先生お電話が入っております。』

放送で呼ばれた智は岡本くんにお礼を言い、足早に保健室を出ていった。



また2人っきりになった私たち。


「岡本くん…ありがとう。」


色んな意味を込めて言った。


「おぅ。あのさ…今日だけ…今日だけで良いから一緒に帰ってくれない?」


「…いいよ。」



そして私たちは初めて、一緒に帰った。


それは岡本くんと2人っきりで帰ったのは高校生活において最初で最後になった。