お兄ちゃんはその友達に喜んでもらおうと、夜ご飯を作り始めた。 しかし、 「悪い、牛乳切らしたから急いで買ってくる。」 向かいのコンビニに買い物に行ってしまった。 2人っきりのリビング… 沈黙で自然と漏れた私のため息がやたらと響く。 そんな沈黙を破ったのはお兄ちゃんの友達だった。 「…なんか悩みでもあるの?」 不意に背後から話しかけられる。 「えっ…あぁいや…」 「俺にはそんなふうに見えないけどな。」 私が座るソファの向かいにある棚に寄りかかりながら言った。