変な気遣いをさせたら悪いから、普通に明るく振る舞っていた。 《オーディションはあんまり上手く出来なかったけど、特に悔いはない。》 そういう意味合いのことを話した。 でも実際は違う。 私は努力もして本番もよく出来た。 それでも上はいる。 そんなことは重々分かっている。 あの素敵な音色にショックを受けたことは確か…。 でも、気持ちが沈んでいるのはそのせいではない。