「おはようございます、先生」

「おぉ」


すれ違う生徒達一人に挨拶を交わす。


桜が消えてから俺の前の景色は180度変わった。

あいつがいないこの景色はまるで暗くて

寂しくて

つらい。



「なぁなぁ、校門のところの桜、見てみろよ」


ざわざわとニギヤカな声が耳に入った


なんだなんだ?



興味をそそられながら足を進める。

最初はゆっくり

次第に速くなるのが分かる。


そして...


「あ・・」