執事と共に雪遊びを。

春樹は、冷気がこれ以上入ってこないように窓を閉ようとした。


「2号棟の前は、もう雪が溶け始めているんですね」


春樹の言うとおり、中庭のほとんどが雪で覆われているが、2号棟の前だけ、もう芝生が覗いていた。


「日当たりがいいのね」


まだまだ、春樹たちのいる4号棟の前は雪が残り冷たい風が吹き込んでくる。

春樹は静かに、窓をしめた。

――そして、動きを止めた。