執事と共に雪遊びを。

「それで、どうかしら、調子は?」


春樹は、目を伏せ頭を下げた。


「申し訳ございませんでした。風邪を引くとは、不覚でした」


白血病――それが、彼の持つ病の名だった。


長らく寛解期に入っているとはいえ、風邪などの感染症には過敏に反応する。

恵理夜も同様に血液に関する病を抱えているため、感染症には弱い。

二人が、引き離されて実に2週間ぶりの再会だった。