「雪だるま、ですか」

「そう、かわいいでしょう」


と、無邪気に微笑む恵理夜に春樹は苦笑を噛み殺した。


「お嬢様が作ったのですか」

「貰ったのよ。可愛いから、持ってきたのよ」


春樹は、ふと遠い目を窓の外に向けた。