執事と共に雪遊びを。

「実は、2つ隣の病室に『444号室の呪い』と言うのがございまして……入院されていた方が先日亡くなったそうです」

「444号室って、不吉な数字ね」

「はい。それから、そこの前を通ると必ず転ぶ、とか病室の前に置いておいた車椅子が独りでに動き出す、などという話も……」

「もういいわっ」


ついに恵理夜は耳を塞いだ。


「……申し訳ありません。怖がらせるつもりでは、」


と、いいつつ春樹の目には好奇の色があるのを恵理夜は見逃さなかった。