執事と共に雪遊びを。

「……幽霊の仕業っていうこと?」

「……単純に考えればそういうことになりますね」


恵理夜の形の良い眉の間にはくっきりとしわが刻まれていた。


「大丈夫、ですか?」


春樹は、気遣うような視線を送る。


「どうして、そんなに怪談みたいな話が……」

「いえ、まだあるんです」

「まだって……」

「次で最後なのですが……」


春樹は、心底申し訳なさそうに、しかし止めるつもりはないようで話し続けた。