執事と共に雪遊びを。

「まず最初に聞いたのは、窓の外に置かれる花、です」

「窓の外に、花?」

「はい。そこを覗いてみていただけますか」


恵理夜は、春樹のベットをぐるりと回って窓のサッシを見た。

春樹の病室は4階にある。

なかなかの高さに、恵理夜はかすかに躊躇する気配を見せる。


「お嬢様、大丈夫ですか?」

「ええ……それで、ここがどうかしたの?」