いつものスーツ姿で、春樹は完璧な所作で頭を下げた。


「長らく留守にしてしまい、申し訳ございませんでした」


恵理夜は、その手を取った。

まだ、点滴の留置針の痕が癒えていない。


「いっぱい、やって欲しいことがあるわ」

「なんなりと」