自分の手ですらしっとりとしているのに、これは不自然だった。 『大体、こんな曇った鏡じゃ、自分の顔も見れねえだろうよ』 マナベの言葉を思い出す。 そう、この鏡は結露しやすいのだ。 春樹は、その鏡に触れながらあることを思い出していた。