執事と共に雪遊びを。

「これ、シラヤナギ先生からの差し入れだ」


と、マナベは紙袋を差し出した。

恵理夜の親代わりでもある叔父は、春樹のこともよく理解していた。


「ありがとうございます。くれぐれも、お礼を」

「そんな堅っ苦しいこと言わんでも、わかってくれるだろうよ」


中身は、良質の日本茶だった。

しかも、気遣ったのだろう、ティーバックのものだ。


「それじゃ、これでお入れしましょう」


すぐさま、ポットから入れる。

蒸らして抽出する時間を春樹はよく心得ている。