執事と共に雪遊びを。

そう言って、春樹の顔を見つめた恵理夜はくすくすと笑い出した。


「どうか、しましたか」

「ううん、貴方のそんな顔、見たこと無かったから」


いつもは、きちんと整えられている髪も、はらはらと顔にかかり、かすかにやつれたその顔は独特の無防備さをかもし出していた。

春樹は、困ったように頬を掻いた。