「わぁ…雪だ!」

「そうだね…」

「ゆうちゃんっ雪ダルマつくろう!」

「こんなに寒いのに?」

「だめ?」

「分かった…だけど風邪ひいてもしらないよ?」

「やった!ありがとゆうちゃん!」

幼い美里は雪を手ですくい丸くしていく。

「冷たいっ」

「ほら、僕の手袋貸してあげるから」

男の子は手袋を外して美里に渡す。

「本当?…はい」

手袋の片方を彼に渡す。

「…ありがとう…」

彼はぎこちなく笑う。

「優希っ!!」

「お母さん?」

「何してるのっこんな寒い所でっ病気が悪化したらどうするの?!」

「ごめんなさい…お母さんっ」

「ゆうちゃん?」

「優希を外に連れ出さないで!」

「みさちゃんっ」

「ゆうちゃん………」

美里は一人公園に取り残された。