中学3年生の秋頃

「斎藤君カッコイ~~!!」

親友の小野寺 梨香は、窓から顔をめいいっぱい突き出している。

「梨香の彼氏じゃん」

梨香は中学の入学式の時、斎藤 祐希に一目惚れして、つい最近告白して付き合っている。
そして、山田 美里は斎藤 祐希と幼なじみだった。
梨香とは中学2年生のクラス替えで出会い今に至る。

「梨香!」

外でサッカーをしていた斎藤 祐希が教室に戻って来たらしい。

「あっ斎藤君」

赤くなりつつ斎藤 祐希を見つめている。

「一緒に帰え「ダメ」」

「なんだよ、美里お前居たのかよっ」

「うるさい、梨香は部活があるんですーねっ☆」

「えっ?ええっ…」

戸惑う梨香の背中を押し美術室に連れて行った。