あの場所にたどり着くまで





陸上部の短距離の
トップ争い。





「ん、だから頭の上に桜乗ってるって
 ゆってんじゃんかバカ」





ほらまたバカって



ひょいっと拓也は
あたしの頭に触れた。



かっこつけちゃって

…ムカつく。





「…あんがと、じゃっ」




…何がモテるだよ




陸上めざすなら
かっこよさなんて
いらないんだよ。




あたしより拓也が
勝つのが高いのが
一番嫌だ。




あたしは苛立ちを抑え
ドスドスと階段を登った。