あの場所にたどり着くまで



「ウッ…グスッ…」



何かと思ったら、急に泣き出した。




「わわっ、ごめんごめん、言いすぎたかも…」



「ウ゛ー…わかってズッ…わかってるもん、自分がッ…最低なことくらい…ズッ」



あー、もうめいどくさいなぁ…。



「全部話してみ、そしたら最低女よりかは増しになるから」



「美緒は…ズッ、本当はねっ、華ちゃんが羨ましかったっ、だけなのっズッ…」



「うん…うん」


涙をポロポロ流し、ぐちゃぐちゃの顔で静かに多分偽りなく話してくれた。



「…それで、華ちゃんを閉じ込めたの」



……え?!



「今?!現在進行形!?」



「うん、今も…助けにいってあげて下さい…本当にごめんなさい」



その顔は、素直で真っ直ぐとしていたから、俺は信じた。




「わかった…、とりあえず、えーっと…拓也に電話する」



「…え?あなたが助けに行けばいいじゃない」



不思議そうな顔で見つめてくる




「いや…、俺はさ、もう助けてあげれないからさ拓也に行ってもらうんだ」



「…え?」




これでいいんだ。

これで…。

すぐさま携帯を取り出し、拓也に電話をかけた。



「拓也?緊急事態だ!今すぐ華を体育館倉庫に助けに行け!」



「あ?華が?お前が行けばいいだろ?なんでわざわざ俺に…」


ちょっと驚きながら、少し不安そうな声で聞いてくる。



「俺は今、えーっと…美緒ちゃんと話してるからいけない!じゃっ!」



「は!?ちょっ…」


ブチッ…



これで良し。

俺はどこまでいいやつなんだよ。