「蓮には…幸せになってほしい…」 「彼、蓮くんて言うのね。そう思うなら…やっぱり気持ちを伝えるべきではないわ。元々伝えちゃダメだけど」 あたしはゆっくりと頷く。 伝えるべきではない…。 この世界ではそんなことがあるんだね。 好き合ってても結ばれない。 あたしは蓮が好き。 だからこそ―――… 蓮を突き放すんだ…。 幸せになってもらうために。