「ただいま~ 美羽具合はどう??」
ママの声が聞こえて、鉄兄と慌てて離れる。
ラブラブモード絶好調のこの状態。
テンション落ち着かせるのもやっとだよ。
「美羽~。」
ママが部屋をのぞく。
布団に肩まで潜って、ドキドキバクバク静まらない胸の鼓動を気付かれないようにごまかす。
「ママ~お帰り。 おばあちゃん大丈夫そうでよかったね」
「美羽はどうなの??」
「熱はね… 下がったみたい。 後は頭がちょっと痛くて」
「熱下がったんなら一安心ね。 鉄也君疲れたでしょう?? 本当にありがとう」
「いや… 僕は様子を見てただけで何もしていませんから」
よく言うよ。
鉄兄の口ってサラッと嘘をつく。
そういうあたしも… パパとママに嘘ついてる。



