下足箱で校内履きに履き替えていると、
“涼空センパイ”という可愛らしい声がした。
きっと、後輩なんだろう。

涼空のコトになると、
私の耳は高性能なレーダーみたいに
涼空の名前をキャッチする。

「よ。桜木。どうした?」

近っ!