「高校最後なのに、
何もしないで後悔したくないじゃん。」


あげないまま、
気持ちも伝えないまま卒業して後悔するよりは、

チョコだけでもあげて後悔する方がマシにも思えた。

「……あげるかは分かんないけど、
用意だけしとこうかな」
「そうしなよ」

美莉は、嬉しそうににっこり笑った。

「け、けど、美莉のついでだからね!」
「はいはい。けど、涼空のコト好きなのは認めたね?」
「あぅ……」