「言ったよ?」 「え!あの有名な灘くん!?」 毅の机に手を着き、身を乗り出して聞く高梨。 「せやけど…」 テンションが高い毅も、高梨の興奮状態には引き気味だ。 「めちゃくちゃ格好良い!アドレス教えて!」 「えぇで。…てか名前は?」 「高梨果澄!」 「果澄ちゃんね。…翔太、」 首だけを翔太に向ける毅。 「あん?」 「果澄ちゃん、めっちゃ正直者やんけ」 「…はあ?」 「俺のこと、めちゃくちゃ格好良いやって!」 「はいはい」 …美夏が言ってたのはスルーかよ。 それはそれで、いいけどな。