明るい茶色の長い髪、目はメイクで大きく見せ、シルバーのネックレスにピアス、そして短いスカート。
いわゆる、ギャルだ。
美夏は、化粧もせず、落ち着いた感じ。
同じ髪型は二日続かず、お洒落で可愛い美夏は男女問わず人気があった。
「美夏、あたしと同じクラスだったよ!」
「ほんと!?」
「嘘ついてどーすんの」
「それもそだね。…じゃあ、翔太と灘くん、先に教室行ってるね!」
美夏と高梨は喋りながら教室に向かった。
「可愛いやん。超タイプ」
「……誰が?」
耳元で囁く毅に、翔太は返事を聞くのが怖くなった。
…美夏はやめろよ。
「黒髪の方!翔太の幼馴染み」
ガッシャーン。
頭で何かが割れる音がした。
「…わりぃ。あいつ、俺んだから」



