どうしてあたしなんかにこんなに良くしてくれるんだろう。




ただの使用人なのに…。




「では1階に行きましょう。詳しく契約内容をご説明いたします。」




1階に降りて、西条さんが提示した紙にはこんなことが書いてあった。




・仕事内容は3食食事を作ること、休日は炊事に加え、洗濯とリビング・キッチン・女子トイレ・風呂の掃除をすること。食材・日用品の買い出し。


・上記の仕事が終わっていれば、後は自由に過ごしてよい。学校にも今まで通り通うこと。


・学業に励み、今まで通り学年3位以内をキープすること。


・日給は2万円、月末に手渡しする。


・ご主人様の命令は絶対である。




…………。


最後のって何……?(笑)




そう思いつつも、あたしは名前をサインして拇印を押した。




「旦那様と奥様は海外での仕事が多く、こちらにはほとんど帰ってこられません。どうか坊ちゃんをよろしくお願いします」




そう言って西条さんはカードを手渡した。




「こちらで食材や日用品を買ってください。今日は坊ちゃんは1時くらいにお帰りになるので、昼食の準備をよろしくお願いしますね。」




そう言って西条さんは家を出て行った。




よーし!なんて、一人でガッツポーズしてみたりして。




今日からあたし、望月妃菜は専属メイドになります!