意味がよくわからないまま、隣にいたベンツに乗せられた。 2万円? 俺の家? 専属のメイド? 会長の息子? さっき隣にいるやつから発せられた言葉、ひとつひとつの意味が全くわからない。 ふと前を向くと、運転手のおじいさんがニコニコと笑っていた。 「…………?」 「かわいいお方ですね。坊ちゃんにはお似合いですよ」 「じい!ちゃんと前見て運転してろっ」 隣にいる会長の息子の顔は少し赤いように見えて。 首をかしげた。