あたしは黙って頷いた。


「ここは第七倉庫の中にある部屋だよ」


「倉庫…」


「そう」


「何で……あたしは…こんな所に…」


「あぁ。実はね、アンタが海に飛び込んだ瞬間を見たんだよ」


「……」


「あれは俺もビックリしたよ。だからすぐに駆け寄って行ってアンタを引き上げたんだよ」


「……」


「最初は飛び込んですぐだったから意識はあるかなと思ったんだけど、アンタは固く目を閉じたまんまで目を覚まさなかったんだよ」


「……」


「そんで、よく見たら頭から血流してたから、きっとどこかで頭をぶつけたんだなと思ったんだよ」


頭に手をあてると何かが頭に巻かれてた。


きっと包帯だ。


「だからすぐ、ここに連れて来て手当てしたんだよ」


…って事はこの人はあたしを助けたって事…?


何でそんな事…


何でこんなあたしを助けたりなんか…


助けなくて良かったのに…


あたしなんか生きてても意味ないのに…