「さぁ。どうしようか」
「何がだよ」
「晩飯作るの」
「奏の担当だろ?」
「見ての通り、今はこの部屋に奏はいない」
「じゃあ、誰が作るんだよ」
「だから今、それに悩んでんの」
今、あたしはソファに座ってテレビ見てる。
キッチンの前で聖と想叶が立って何かを悩んでる。
どうも、この部屋には“係”ってもんがあるらしい。
それでご飯係の奏がチームの方の用で今いないから、
困ってるらしい。
「想叶、お前作れねぇのかよ」
「うん。料理は全く駄目。だから奏が羨ましい」
「俺も作れねぇよ」
「じゃあ、誰が……」
想叶がそう言うと沈黙になった。
聞こえるのはテレビの音だけ。
あたしは二人を横目にテレビ見てる。
……。
………。
沈黙が続く事10分。