なんか…本当に申し訳ないんだけど…


わざわざお金出してまで服かってくれるなんて…


あたし…


最低な人間だ…


だって、人の家にいきなり暮らす事になったり、


服までかってもらってるし…


あたし…図々しい女だ…


「あ、あのさ…」


「ん?」


「あたし…」


「何?」


「…図々しいよね……」


「……」


「いきなり、人んちで暮らす事になるし…」


「……」


「服まで買ってもらおうとしてるし…」


「……」


「なぁ、これ着てみろよ」


あたしがそう言ってたら聖がいきなりあたしの目の前に服を差し出してきた。


「あ、いいねぇ。…紅ちゃん、試着室で着てきなよ」


「…で、でも、」


「紅ちゃん、これは俺と奏が勝手にやってる事だから気にしなくて良いよ」


「……」